よしなしごと

日々徒然

塞翁が馬 2016

未だ暗い空の下、スーツケース傍らに左右の道路をせわしなく振り返る。
AM5:50 タクシーが来ない。こちらから電話をしてみる。
話が噛合わない。どうやら違う場所で、待っていた模様。
・・・初っ端からこれかよ(; ´Д`)


今年は電車を間違えず、無事空港。
チェックインカウンター。いつもならココでチェンマイ迄の搭乗券が貰えるのだが。
「お荷物はチェンマイまで送れます。搭乗券ですが、成田空港でチェックインする必要があります。」
チェンマイのチェックインが締め切られたみたいです」とかって。
「こうゆう事があるんですね、私も初めて知りました」とかってさ。
「乗継の時間も短いので、お席を1Dに変更致します。スタッフへ申し送りしておきます」
感じの良い、そして仕事テキパキおば様。イレギュラーにも素早く対応。カッコイイ。ついでにコレが、日本での事で良かった。タイで同じ事云われても、分かんねーもん。
に、しても・・・ねぇ、なにコレ?(´Д` ;)


少々手間取り、次はセキュリティチェック。
・・・唖然。すっごいすっごい並んでる。初めてみた。びっくり。なんでだ???
フライトまで、20分しかない。絶対、間に合わない。間に合う筈もない。
不安から、前に並んでいたお姉さんに声を掛ける。旅慣れた感じの、言葉遣いの綺麗な方だ。明日は、友達の結婚式があるそうだ。話していると、不安も和らぎ落ち着く。
結局、お姉さんと2人でセキュリティチェックまで走っていった。
JALのバーコード読み取り機が壊れてたみたい。あの行列、コレが原因か。
・・・なんなん、なんなん(`曲´♯)!?


成田行きは、10分程遅れで出発。
エコノミー最前列。足元楽。救命道具のレクチャーを間近で見る。
恙無く、成田空港到着。降りる直前、CAのお姉さんから名前を呼ばれる。
「地上業務員が、下で待機しております」
・・・おぉ(;゜0゜)

地上業務員さんは、白髪のおじ様とお姉さん。
タイ行きの便は、私を含め8名。その中で、変則的な搭乗券の受渡し3名。
搭乗券を受け取り、ゲートへ向かう。
遠いんだよな、コレが。
1人先行した私。後ろから呼び声が。白髪のおじ様。追い掛けさせてしまったorz
おじ様の後をついてゲートに向かう。エレベーターに乗る。
いつもは、エスカレーター利用の私。
・・・アレ??
エレベーターの方が、断然近い気がする( ゚д゚)

おじ様に話してみると、ニッコリ。
「成田空港の地形の段差とか?を、トリックに使ったミステリーがあるようですよ」と、教えてくれた。手元のメモに簡単図解を書いてらした。
次回タイに行く事があったら「エレベーターを利用しよう」とひっそり誓う。

地元空港での対応といい、成田空港での対応といい、ANAスタッフさん達、感心しちゃいました。
空港勤めの方々は、不測の事態に強いのかな。迅速でしかも、丁寧な対応。
旅慣れてない私には、大変心強かった。


無事、タイ便に機乗。
いつもは通路側を指定する。が、今回変則的。窓側だった。
6時間。トイレ立つのを躊躇うわ。
などと、思っていたら。
「席を立つ時とか、遠慮なく声掛けて下さいね。座りっぱなしですと、こちらも辛いので丁度いいんです。」
・・・( ゚д゚)!
ぅわ〜〜、紳士だ、紳士!紳士が此処にいる‼︎‼︎

気さくで、端々に滲み出る知性。団塊世代で、お若い頃はヨーロッパの彼方此方を彷徨。経済のお話なんかを分かりやすく説明して頂いたり、ガキ大将の頃の冒険譚を伺ったり。釣りを愛し、山登りをし、土いじりまでしちゃうという・・・
なんて素敵に、多趣味でアクティブ。詳しくは知らねど、かなり上の役職をこなしてらした風情。なのに、とても腰が低い。けれど、それも自然体。
・・・5時間近くは、ずっと会話していたかもしれない。
多分、紳士、話し疲れたのではないかとも思う。申し訳ない。


旅は、非日常。
身近では知り得ない人々と話せる機会が、其処彼処。

受付カウンターにいたおば様、前に並んでたお姉さん、地上業務員のおじ様、機内の紳士。

今回は、乗り物トラブル続き。
自分ではどうにも出来ない不可抗力バージョン。
けど、そのタイミング故、良い人達と話が出来たりした♪(´ε` )

しかし、毎回「塞翁が馬」を実感しなくても良いのだけれど。
ま、いっか。
終わり良ければ全て善し。

16:16 スワンナプーム空港。
チェンマイ行きを待ちながら。